日本経済を学ぶ

No.81 「日本経済を学ぶ」 岩田規久男(2005年1月 ちくま新書

著者は学習院大学経済学部教授で、多数の著書がある。
本書では、戦後の高度経済成長期から「失われた10年」といわれる平成の長期経済停滞期までの日本経済の軌跡を、主要な問題に焦点を当てながらたどっている。

本書は7章構成で、
①戦後復興から高度経済成長期まで
②バブル景気から「失われた10年」へ
③日本的経営とその行方
④日本の企業統治
⑤産業政策と規制改革
構造改革と少子・高齢化
⑦日本経済の課題と経済政策

イギリスのサッチャー改革の話を織り交ぜていることで、銀行などの産業政策による規制業種は競争力を失い、逆に政府が余計なことをしない業種は伸びていくことなどがよくわかった。また、環境により望ましい企業経営の仕方が変わっていくという基本的なことも納得できた。

日本経済を学ぶ (ちくま新書)

日本経済を学ぶ (ちくま新書)