脳内現象
No.76 「脳内現象 <私>はいかに創られるのか」 茂木健一郎(2004年6月 NHKブックス)
筆者は、ソニーコンピューターサイエンス研究所シニアリサーチャーであり、
専攻は脳科学、認知科学。
本書のテーマは、脳内現象としての<私>がいかにして創られるのかを解き明かすこと。
3部構成、11章構成で、
Ⅰ小さな神の視点―脳内を見渡す<私>
①見渡しの形式としての<私>
②ホムンクルスを取り戻せ!
③意識はいかに成り立つか
④能動的に構成される空間
Ⅱ世界に働きかける<私>―主体性のメカニズム
⑤システムを支える「心の空間」
⑥感情とはなにか―不確実性に対処する技術
⑦全てはメタ認知である―心の理論から言語活動まで
Ⅲホムンクルスの再構成―認知からメタ認知へ
⑧誰が脳内を見渡しているのか
⑨脳内はいかに見渡されるのか―意識の起源を解く
⑩最後の難問―なぜ私たちはゾンビではないのか
エピローグ:第二のデカルト的転回へ
ホムンクルス、意識、感情、メタ認知、クオリア、非局所性がキーワード。
脳内現象としての<私>を考えると、意識や感情はどういった意味をもち、どのように生まれてくるのかが脳科学の大きな問題である。
メタ認知的なホムンクルスという概念は、それを考えるひとつの方法である。
- 作者: 茂木健一郎
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2004/06/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 10回
- この商品を含むブログ (40件) を見る