姜尚中の政治学入門

No.85 「姜尚中政治学入門」 姜尚中(2006年2月 集英社新書

著者は東京大学大学院情報学環教授。専攻は政治学・政治思想史。
本書では、政治理論のエッセンスをアメリカ、暴力、主権、憲法戦後民主主義歴史認識東北アジアという7つのキーワードを通して説明している。

本書は7章構成で、
アメリ
②暴力
③主権
憲法
戦後民主主義
歴史認識
東北アジア

構成としては、巻末に人物・用語の解説があることと、各章が独立して読めることで、復習がしやすく、入門書として使いやすい。
アメリカでは、民主党共和党には本質的な差異はないこと、宗教戦争がなかったがゆえに政教分離が徹底されておらずキリスト教原理主義的で、理想主義的であることなどがコンパクトに解説されている。
巻末の、著者のように多くの発言ができるようになるためにはどうすべきか、という質問に対し、政治思想史のような「干物」の学問のうえに、「生もの」のニュースを把握することで、第六感が働くということが「なるほど」と感じた。

姜尚中の政治学入門 (集英社新書)

姜尚中の政治学入門 (集英社新書)